カナダのスリーピースバンド「RUSH」のドラマー、ニール・パート氏が1月7日脳腫瘍のため67歳で亡くなった。ニール・パート氏は、史上最高のドラマーの一人と称され、華麗なドラミングと、独特のドラムセットの配置は多くのドラマーに影響を与えた。
「RUSH」というバンドは、日本ではあまり知られていないが、世界的にはとても有名なバンドである。ジャンルは、プログレッシブロックで、クラシックやジャズとロックの融合、シンセサイザーを積極的に使用したり、技巧的で変拍子や転調などを多用した演奏技術で、革新的で斬新的な楽曲が多いのが特徴だ。
ギター、ドラム、ベースボーカルのスリーピースなのに、もっと大勢で演奏しているのではないかと思うほど音に重厚感がある。
私も学生の頃、スリーピースでバンドを組んでいて、メンバーのドラム担当がニール・パートを尊敬していて「RUSH」の曲をコピーしてよく演奏した。その時にRUSHの曲を聴いたのが始まりで、たった3人でこんなにすごい演奏ができるんだと感銘を受けた。
私はベースの担当だったので、曲からベースの旋律を耳コピして再現したが、どの曲も弾きながら歌うのは無理だと思うほどのベースの旋律とリズムだった。ドラムも手数が多いが、かといってうるさくなくて、ベースとドラムがリズムでしっかりと曲を支え、ギターのメロディアスな音に花を添える感じの曲が多かった。
日本には過去に1度だけ来日していて、一度生で演奏を聴きたかったが、もうそれは叶わないのだと思うととても寂しく思う。ニール・パート氏の冥福を祈る。