Q24. 睾丸が痛いです。性感染症でしょうか?
A. 性感染症でも痛くなりますが、他の原因の可能性もあります。 クラミジアや淋菌などが尿道から精管を上行し、精巣の上部にある精巣上体に到達して炎症が起きたものを精巣上体炎と言います。この場合は急激に痛みの症状が現れ、片側の陰嚢内容の腫脹と痛みがあり、時に発熱を伴います。 (画像診断まとめサイトより引用) 睾丸の痛くなる他の病気は、精索捻転、ムンプス精巣炎、精巣上体結核、精索静脈瘤があります。睾丸が痛くなる病気の鑑別点を下記に示します。 急性精巣上体炎 精索捻転 ムンプス精巣炎 精巣上体結核 精索静脈瘤 ...
Q23. 尿道の違和感がある場合、どのような検査をしたら良いですか?
A. クラミジア、淋菌、ウレアプラズマ、マイコプラズマの検査をお勧めします。 排尿時の違和感は、尿道に炎症があるときに生じる症状です。尿道炎は淋菌性尿道炎と非淋菌性尿道炎とに分けられます。非淋菌性尿道炎は男性尿道炎の全体の70%を占めます。そのうち、クラミジアが検出されるのは30~40%に過ぎません。非クラミジア性尿道炎の原因菌にウレアプラズマやマイコプラズマ、ヘルペスウィルス、アデノウィルス、口腔内の雑菌などがあります。淋菌性尿道炎の方が症状が強く、非淋菌性尿道炎の症状は軽度で、クラミジア性と非クラミジ ...
Q22. 尖圭コンジローマの人と性行為があり、感染が心配です。
A. 尖圭コンジローマの人との性行為により、3人に2人の割合でHPVが感染すると言われています。 尖圭コンジローマは、HPVというウィルスがパートナーに感染すると生じます。尖圭コンジローマと診断がついた人との性行為により、そのパートナーの3人に2人の割合でHPVを感染させてしまうという報告もあります。ウィルスの感染から3週間~8か月(平均2.8か月)でイボが生じると言われていますが、HPVに感染しても尖圭コンジローマになる人の割合は3%程度と言われており、ほとんどの方はHPVに感染しても自己の免疫力で排除 ...
Q21. ウレアプラズマ、マイコプラズマは性感染症ですか?
A. 性行為によって感染するため性感染症です。 日本ではあまり馴染みが薄いですが、諸外国では性感染症(STI)として認知されています。性行為によってパートナーに感染します。症状は乏しいですが、膀胱炎や尿道炎のような排尿時の違和感を感じる方もいらっしゃいます。通常の膀胱炎の治療では治りにくく、膀胱炎を繰り返す場合の原因菌であることも多いです。また、不妊症や流産・早産の原因の一つとしても考えられています。
Q20. 細菌性腟炎のときにセックスをするとパートナーに感染しますか?
A. 通常は感染しません。 細菌性腟炎は、体調不良やストレスなどにより、腟の常在菌であるLactobacillusという乳酸菌が減少して腟内を酸性に保てなくなり、外から侵入した雑菌が繁殖して腟に炎症が起きた結果、おりものが増加したり、臭いがきつくなったりする状態のことを言います。原因菌の多くは大腸菌や嫌気性菌などが多く、通常これらの菌はパートナーへ感染することはなく、性感染症と決めつけることはできないとされています。細菌性腟炎のときにセックスをすると、症状が長引いて治りづらくなるので、治療中はセックスを控 ...
Q19. 性病の検査はどんな検査ですか?痛いですか?
A. 尿検査と血液検査があります。 代表的な性感染症の検査項目は、淋菌・クラミジア・梅毒・HIVがあげられます。淋菌とクラミジアに関しては、男性は、昔は細い綿棒のようなものを尿道口に入れて尿道の上皮を削りとる検査のため痛みが伴いましたが、現在は初尿(尿の出始め)を調べる検査のため、1時間以上たまった尿を検査コップにご自身で採ってもらう方法なので痛くありません。女性の場合は、膣に綿棒を自己挿入しておりものを採取する方法です(医師に診察を依頼し採取する方法でもできます)。梅毒とHIVは採血による検査なので注射 ...
Q18. 梅毒とHIV感染は関係がありますか?
A. HIVと梅毒は他のSTDよりも高い確率で感染します。 HIVの感染経路は、梅毒と同様に皮膚や粘膜の細かい傷から感染します。また、症状から見ても、梅毒は皮膚や粘膜に傷を作る病気で、この傷からHIVが感染しやすくなります。性器ヘルペスも同様に皮膚や粘膜に傷を作りますので、梅毒、性器ヘルペス、HIVの3つ性感染症は関連が高く混合感染を生じやすいです。HIV感染の確率は、HIV陽性の人との性器同士の性行為で、100回~1000回に1回の確率で感染すると言われていますが、皮膚や粘膜に傷ができやすい肛門性交や道 ...
Q17. 亀頭の周囲に小さなブツブツがありますが、性病でしょうか?
A. 真珠様小丘疹の可能性があります。 真珠様小丘疹は、男性では亀頭の冠状溝付近にできる乳頭状のイボです。女性にも小陰唇から腟の入り口付近にできます。尖圭コンジローマと似ているため専門家による判断が必要です。真珠様小丘疹は、身体の正常な変化であり性感染症ではありません。よって、セックスによるパートナーへの感染の心配はありませんし治療の必要もありません。しかし、美容的な観点から治療することも可能です。
Q16. 性器に性感染症の菌がいると口腔内にもいる可能性がある?
A. 性器と口腔内の同時感染は起こります。 性器に淋菌をもっている人の10~30%、性器にクラミジアを持っている人の10~20%に口腔内にもこれらの菌が認められると報告されています。 性器にいる菌が口腔内に広がるということではなく、 性行為の際に、性器同士の接触とオーラルセックスを同時に行うとなる可能性があります。特に、このような性行為は若い世代で7割以上で行われていると言われています。オーラルセックスの際にコンドームを使用するのは2割程度という調査結果があります。
Q15. コンドームを使用したオーラルセックスで感染を防げる病気は?
A. 淋病・クラミジア・ウレアプラズマ・マイコプラズマは予防できる可能性があります。 最初からコンドームを装着すれば、淋病・クラミジア・ウレアプラズマ・マイコプラズマは予防できる可能性があります。ヘルペスと梅毒は皮膚同士や粘膜同士の接触でも感染しますので、コンドームをしていても安全とは言えません。
Q14. オーラルセックスで感染する可能性のある性感染症は?
A. 淋病・クラミジア・梅毒・ヘルペス・ウレアプラズマ・マイコプラズマです。 代表的なものを列挙しました。オーラルセックス(口腔性交)とは、相手の性器を舐めたり舌を使って愛撫をしたりすることです(書いていて恥ずかしくなりますが・・・)。 オーラルセックスで問題なのは、「性器にいる病原体がオーラルセックスにより口腔内に感染する」ことと、「口腔内にいる病原体が性器に感染する」という2つの経路があるということです。 実際に、性行為の多様化、デリバリーヘルスなどの性産業の利用増加により、咽頭への感染が増加していま ...
Q13. 性感染症が完治する前に性行為をして良いですか?
A. 相手に感染させる恐れのある性行為はしてはいけません。 性行為は常に性感染症のリスクが伴いますので、不運にして性感染症に感染してしまうことはあるかもしれません。しかし、ヒトに伝染させる性感染症にかかっていることを知りながら、完治する前に相手に感染させる行為をしたときには、傷害罪として訴えられるケースもあります。「性病予防法」の第二十八条には、「伝染の虞(おそれ)のある性病にかかつている者が、性交、授乳その他の病毒を感染させる虞が著しい行為をしたときは、これを一年以下の懲役又は五千円以下の罰金に処する」 ...
Q12. イソジンのうがい薬で性病を治せますか?
A. いいえ、治せません・・・が、感染を予防できる可能性はあります。 これもよくある質問です。イソジン(ポピドンヨード)の主成分のヨウ素には酸化作用があり、これが殺菌力の正体です。うがい薬であるイソジン水溶液はこのヨウ素を水に溶かして7%にしたもので、うがいをするときにさらに数十倍にまで薄めますので、実際に使用する際のヨウ素の量は少ない状態です。そして、水分が蒸発してヨウ素だけになった状態(遊離ヨウ素)のときに殺菌力が増強しますので、すでに性病に感染した状態では、イソジンだけで菌を撃退することはできません ...
Q11. パートナーと私、性病の原因はどっち?
A. 原因を特定するのは難しいです。 日常診療において、このような質問に遭遇することはよくあることです。「彼氏が病院に行ったら性病が判明して、お前が原因だから病院に行けと言われた」、「私は浮気していないのに、彼氏から性病の原因だと言われて悔しい」と切実に訴えられ、「彼氏と私のどちらが原因かわかりますか?」と質問されることも多いです。悔しい気持ちはわかりますが、浮気をしたかどうかなどは当事者にしかわからないことですし、性感染症の検査では、どちらが先に原因の菌を持っていたのかまではわかりません。まずは、検査を ...
Q10. カンジダで市販の腟錠を使っても良くならないです・・・
A. 市販のカンジダ用の腟錠で良くならなければ、違う原因が考えられます。 「外陰部のかゆみ=カンジダ外陰腟炎」と思われがちですが、実は痒みの原因は様々あります。近年はドラッグストアで手軽に腟カンジダ用の腟錠が買えるようになりました。病院へ行かなくても自分で治せるようになったので、それ自体は良いことだと思います。ただ、痒みの原因がカンジダであれば良くなりますが、原因がカンジダではない場合は効き目はありません。初発の場合は、婦人科あるいは性感染症科への受診をお勧めします。再発の場合で市販のカンジダ腟錠を4日以 ...