Q 9. 性病治療後の再検査は受ける必要がありますか?
A. 受ける必要があります。 性感染症が判明し、治療実施後の再検査は受ける必要があります。症状が無くなった時点で治ったと思われる方が多いのですが、それは活動している菌の量が減っただけで、治っていません。再検査を受ける目安は、クラミジア・淋菌感染症ともに治療開始から2週間以降が適しています。性感染症になってしまった場合は、きちんと治療を受け、治癒の確認まですることをお勧めします。
Q 8. ヘルペスに感染しても症状が出ないこともありますか?
A. 外陰ヘルペスと口唇ヘルペスで感染時の症状の有無に差があります。 ヘルペスウィルス(HSV)は、HSV-1とHSV-2の2種類あります。HSV-1は口唇ヘルペス、HSV-2は外陰ヘルペスの原因ウィルスと考えられていました。しかし、近年、オーラルセックスによりHSV-1が陰部に感染する例が増えています。初感染の場合、外陰部に小さな水疱や潰瘍ができ、非常に痛いのが特徴です。その他、発熱やソケイ部のリンパ節の腫脹・疼痛、腰痛などを生じます。一方の口唇ヘルペスでは、初感染時に90%の人は症状がありません。スト ...
Q 7. クラミジアが家族に感染する可能性は?
A. 性行為の無い家族への感染はほとんどありません。 クラミジアは性行為により、相手の性器、咽頭に感染します。性器クラミジアにかかった場合は、セックス(オーラル・性器・肛門)により相手に感染します。咽頭クラミジアの場合は、オーラルセックスや、唾液が入るような濃厚なキスによって感染します。一方、一緒にお風呂に入ったり、トイレやタオル、コップなどの日用品の共用では感染の可能性は非常に低いです。また、まれに、精液や体液のついた手で、相手の目を触ることでクラミジア性結膜炎を起こすこともあります。治療中は性行為を控 ...
Q 6. 男性でもHPVワクチンを接種することができるのか?
A. 男性でもHPVワクチンを接種できます。 HPVには、子宮頸がんや陰茎がん、咽頭がんを発生させるハイリスクHPVと、尖圭コンジローマを発生させるローリスクHPVがあります。サーバリックス®はハイリスクHPVの予防、ガーダシル®はハイリスクHPVとローリスクHPVの両方の予防ができます。日本では、自費診療になりますが、男性でも予防接種することは可能で、実際に男性有名人の方々が予防接種しています。接種は性感染症のクリニックで実施している場合が多く、接種希望の際はクリニックへ問い合わせてから行くのが良いと思 ...
Q 5. なぜ、クラミジアが不妊症の原因になる?
A. クラミジアは免疫が成立しにくいからです。 クラミジアは免疫が成立しにくい細菌のため、炎症反応が軽微で、痛みや熱などの症状が生じにくく、気づかないうちに進行します。女性は腟→子宮→卵管→腹腔内とつながっており、男性は尿道→前立腺→精嚢→精管→精巣上体→精巣につながっているために、治療が遅れると奥の方へ進行し、卵子の通り道である卵管や、精子の通り道である精管に炎症を起こし、管が閉塞するためです。
Q 4. 淋病治療後の症状消失~完治までの期間は?
A. 治療後、症状消失まで3~4日、完治までは10日~2週間程度 一般的に、淋病の診断後、治療はロセフィン®の点滴投与を1回実施します。治療後、3~4日で症状の消失を実感し、完全に淋菌が体外に排泄されるまでに10日~2週間程度はかかります。したがって、再検査は10日以降を勧めます。しかしながら、症状が消失しない場合、再検査で陽性の場合は、ロセフィン耐性淋菌の可能性があります。最近、この薬剤耐性淋菌が問題になっていますので、その場合は、違う抗菌薬の追加投与が必要になります。
Q 3. 性感染症の潜伏期間を知りたい。
A. 菌やウィルスの種類により潜伏期間が異なります。 潜伏期間とは、病原体に感染してから身体に症状が出るまでの期間のことです。ここでは代表的な性感染症について示します。 クラミジア:3日間淋病:3日間ヘルペス:2~10日間梅毒:1か月トリコモナス感染症:3日~3週間カンジダ:2~7日間尖圭コンジローマ:3週間~8か月 潜伏期間に幅があるのは、その時の体調(免疫状態)により症状が早く出たり、遅く出たりするためです。
Q 2. カンジダ腟炎は乳酸菌製剤を入れることで予防できる?
A. 予防できません。 これも良くある質問です。健康な女性の膣にはデーデルライン桿菌という乳酸菌の一種が常在し、乳酸を産生して腟内を酸性に保つことでカンジダや雑菌から腟を守っています。 Twitterなどで情報を得てドラッグストアで売っている乳酸菌製剤を膣に入れている方がいらっしゃいますが、基本的に乳酸菌製剤は飲み薬であるため、膣に入れるお薬ではありません。飲むことによって体を健康な状態に保ち、間接的にカンジダ腟炎を予防すると思っていただいた方が良いと考えます。
Q 1. 公衆トイレや温泉で性病は感染する?
A. 感染する可能性はほとんどありません。 まず、性感染症を引き起こす菌やウィルスは身体の外に排出されてしまうと長く生きることができないものが多く、また、菌にとって栄養源のない水中では生存できないものがほとんどです。 公衆トイレについてですが、もし便座に菌やウィルスが付着していても、便座に接する太ももの裏側やお尻は、陰部と離れていますので大丈夫です。気になる場合は、座る前にアルコールで便座を拭いておけば消毒できます。温泉や公衆浴場も同様の理由で問題ありません。