Q80. ヘルペス感染が心配で抗体検査をしましたが、結果の意味が良くわかりません。
ヘルペス感染症には、1型ヘルペスウィルス(HSV-1)と2型ヘルペスウィルス(HSV-2)による感染の2種類があります。HSV-1は、顔面の三叉神経節に潜伏感染し、口唇ヘルペスとして再発症状を繰り返します。HSV-2は腰仙髄神経節に潜伏感染し、外陰部の水疱、潰瘍などの症状をくり返します。 ヘルペスウィルスの検査には、血液検査で調べる抗体の検査と、病変部位からの抗原の検査があります。 今回はヘルペスウィルス抗体の検査について解説します。 ①HSV-1に対する抗体の検査 ②HSV-2に対する抗体の検査 ③ヘル ...
Q64. 性器ヘルペスの再発抑制療法は、やっても無駄ですか?
A. 再発抑制療法によって、約半数で再発を抑えられます。 私のクリニックには、マイコプラズマ・ウレアプラズマの相談が多いですが、それと同じくらい性器ヘルペスについての相談も多いです。先日「性器ヘルペスの再発抑制療法なんてやっても無駄だと、他のクリニックで言われてここに来ました」という患者さんがいらっしゃいました。私はこれを聞いて、まだそんなことを患者さんに向かって平気で言う医者がいるんだ、と思って悲しくなりました。 性器ヘルペスの再発抑制療法は、年に6回以上性器ヘルペスを再発する患者さんに対して、バラシク ...
Q34. 性器ヘルペスの再発はどのくらいの頻度で起こりますか?
A. ほとんどの方が再発します。 性器ヘルペスは、ヘルペスウィルスの感染によって発症します。ヘルペスウィルスにはヘルペスウィルス1型(HSV-1)とヘルペスウィルス2型(HSV-2)があります。HSV-1もHSV-2も感染すると、性器ヘルペスを発症しますが、性器病変の再発を起こすウィルスは主にHSV-2の方だと言われています。HSV-2に感染すると、ほとんどの人がいつか再発します。再発の頻度には個人差がありますが、頻繁に再発する人は全体の35%で半分以下です。また、男性の方が女性よりも約20%再発率が高い ...
Q33. 性病の治療薬を相手にバレずに飲ませる方法はありますか?
A. 残念ながらありません。 この質問をされたときはびっくりしましたが、相手にバレることを恐れて止むを得ずの質問だと理解しました。その方は、風俗関係のお仕事をしている方でしたが、パートナーにはそのことを告げていないということでした。しかし、パートナーにも感染している可能性が高いため、どうやって薬を飲ませたら良いかということを、真剣に考えている様子でした。お薬はたいてい苦いので、周りにコーティングを施して錠剤にしていることが多く、私はそのようにして薬を飲んだことがないので想像でお話しすると、例えば錠剤を砕い ...
Q28. 性器ヘルペスは一度感染すると再発を繰り返しますか?
A. 寝不足、ストレス、体調不良時に再発しやすくなります。 性器ヘルペスは、ヘルペスウィルスが性器に感染することによって生じます。初めて感染すると2週間以内に初発症状を生じます。発熱や全身の倦怠感とともに、足の付け根のリンパ節が腫れて、外陰部に水疱ができ、破れると潰瘍を形成し激しい痛みを生じます。尿が潰瘍に当たると痛いので、トイレに行くのも嫌になるほどです。水疱や潰瘍のある場所にウィルスがたくさんいますので、病変が擦れると相手の皮膚や粘膜の細かい傷にウィルスが侵入し感染します。感染したウィルスは、知覚神経 ...
Q27. 口にできるヘルペスが性器に感染することはありますか?
A. 感染します。 口にできるヘルペスはヒトヘルペスウィルス1型(HSV-1)で、性器にできるヘルペスはヒトヘルペスウィルス2型(HSV-2)と言われることが多かったのですが、現在はこのようにはっきりと分けられることはありません。近年、オーラルセックスによってHSV-1がパートナーの性器に感染する例が増加しています。