Q50. 咽頭の淋菌感染がなかなか治りません。なぜですか?
A. 咽頭の淋菌は、性器の淋菌よりも治癒しにくい理由があります。 性行為の多様化により、性感染症の原因菌は性器のみならず、咽頭にも感染することが近年増えています。咽頭に感染する性感染症は、クラミジア、淋菌、梅毒、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、ヘルペス、カンジダなど様々です。中でも淋菌は、咽頭に感染すると、薬剤耐性を獲得しやすくなり、その結果お薬が効きづらくなります。 それはいったいどういうことでしょう? もともと口腔内には、淋菌の親戚であるナイセリアに属する無害な菌が常在菌として存在しています。淋菌の学 ...
Q31. ジスロマックは淋病にも効きますか?
A. ジスロマックは淋病に対する効果は期待できません。 ジスロマック(アジスロマイシン)はクラミジアに対する治療薬です。服用回数が1回で済むため、飲み忘れが無いので重宝されますが、体内ではゆっくりと薬剤の血中濃度が高まり、菌に対する有効血中濃度を2週間程度は維持するとされています。淋菌に対しては、いっきに薬剤の血中濃度を高めた方が効果があり、ロセフィンという抗生物質の点滴が推奨されています。
Q29. 結婚前に調べておいた方が良い検査は何ですか?
A. いわゆる”ブライダルチェック”という検査項目になります。 ブライダルチェックは、主に結婚や出産を望む方が受ける検査のことですが、女性に限らず、男性にも受けて欲しい検査です。ブライダルチェックには①生殖器系の検査と②妊娠や出産に影響を及ぼす病気の検査の2種類があります。 ①生殖器系の検査 <女性の場合>女性生殖臓器(腟・子宮・卵巣)の状態をみる検査で、問診や内診、超音波検査、ホルモンの採血検査です。 <男性の場合>男性生殖臓器の検査(陰茎・睾丸)の状態を見る検査で、問診や触診、精子の検査、ホルモンの採 ...
Q19. 性病の検査はどんな検査ですか?痛いですか?
A. 尿検査と血液検査があります。 代表的な性感染症の検査項目は、淋菌・クラミジア・梅毒・HIVがあげられます。淋菌とクラミジアに関しては、男性は、昔は細い綿棒のようなものを尿道口に入れて尿道の上皮を削りとる検査のため痛みが伴いましたが、現在は初尿(尿の出始め)を調べる検査のため、1時間以上たまった尿を検査コップにご自身で採ってもらう方法なので痛くありません。女性の場合は、膣に綿棒を自己挿入しておりものを採取する方法です(医師に診察を依頼し採取する方法でもできます)。梅毒とHIVは採血による検査なので注射 ...
Q14. オーラルセックスで感染する可能性のある性感染症は?
A. 淋病・クラミジア・梅毒・ヘルペス・ウレアプラズマ・マイコプラズマです。 代表的なものを列挙しました。オーラルセックス(口腔性交)とは、相手の性器を舐めたり舌を使って愛撫をしたりすることです(書いていて恥ずかしくなりますが・・・)。 オーラルセックスで問題なのは、「性器にいる病原体がオーラルセックスにより口腔内に感染する」ことと、「口腔内にいる病原体が性器に感染する」という2つの経路があるということです。 実際に、性行為の多様化、デリバリーヘルスなどの性産業の利用増加により、咽頭への感染が増加していま ...
日本でいま一番流行っている性感染症は?
こんにちは! STD Dr, Yoshiです。 STDはSexual Transmitted Diseaseの略で、性感染症という意味です。 急に寒くなってきましたね・・・ 体調を崩さぬように夜は温かくして、睡眠をよく取るようにしてくださいね。 本日の記事は、日本でいま一番流行っている性感染症は何かについてです。 目次 1. 日本における性感染症の現状 現在で最も多い性感染症は? 2. 過去20年間における性感染症の推移 増加傾向にある性感染症は? 減少傾向にある性感染症は? 3. 今後の日本における性 ...