Q35. HIV感染症とエイズの違いは何ですか?
A. HIV感染によって免疫力が低下し、通常はかからないような病気にかかる状態をエイズと言います。 HIV感染症とは、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)が体内の免疫細胞を壊し、細菌やウィルス、真菌に対する抵抗力が下がっていく病気です。免疫力が下がりすぎると、通常ではかからないような病気にかかり(日和見感染)、それをきっかけに死に至ります。この状態をエイズと言います(後天性免疫不全症候群)。正確には、HIVに感染している患者さんが、エイズ指標疾患(23種類の疾患)のうちの一つでもかかっていることが認められた場合 ...
死ぬ病気ではありません:HIV感染症/エイズについて
エイズ(後天性免疫不全症候群)は、1981年にアメリカで特殊な免疫不全による非日常的な感染症を発症して死に至る症候群として認識され、1983年に原因がヒト免疫不全ウィルス(HIV)と同定された歴史の浅い疾患である。 その後、治療法の進歩によって、強力な抗HIV薬を複数併用する治療でほぼ100%効果があり、一般の人とほぼ同等の生命予後を期待できるようになっている。しかし、現時点での治療は、HIV感染症を根治させるまでの効果は無く、生涯にわたって抗HIV薬の内服継続が必要になる。 <HIV感染症の診断と検査> ...